[ 展覧会 ]

恩田プールで間を探す。

井上修志

2021年12月~2022年3月予定

山口県宇部市

現在、日本の地方では過疎化が進み使われなくなった施設や空き家の増加が問題視されている。私はそれらの場所を作品として手を加え、問題意識の共有と地方の可能性を提案する。
現在ある空き家や施設の多くは放置され壁や屋根の荒廃は進み、その隙間から雨や風など外部の事物が部屋の内部に流れ込み始める。この状況は現在の地球規模で起こり我々の生活を脅かすほどの自然災害と人間生活の関係に似ているのではないかと私は思った。テクノロジーの進化が様々な事を現実可能にし、思うように作り出し変化させてきた。それは人間の都合に合わせるものであり、人間的尺度で世界を作り替える事でもある。ある側面ではその行為が地球規模の災害を引き起こすまでになってしまっている。我々は地球の一部で生活している。人間的尺度の世界で生活する我々はその事を忘れがちである。そしてある時、我々の世界に地球的規模の事物か災害として流れ込んできた時に自分たちがどこで生活を送っていたか、これまで何をしていたのかを理解する。

今回のプロジェクトでは使われていなくなったプールを利用し空間制作を試みる。